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インテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティングでプロアクティブな防御戦略を構築する

サイバー脅威ハンティングとは、セキュリティオペレーションセンター(SOC)がコンピューターネットワークやシステム内を探索し、潜伏する脅威の兆候を検出するために実施する、プロアクティブなサイバーセキュリティプロセスです。これまで脅威ハンティングは、内部のデータソースに依存してきました。これには、セキュリティ情報イベント管理(SIEM)システムからのレポートやログのほか、ネットワークやデバイスを保護し侵入を検知するシステムから生成されるデータが含まれます。

しかし、そこには問題があります。これらのシステムでは、差し迫った脅威や既に発生した脅威しか検出できないからです。

政府機関や大企業が求めているのは、それ以上の対策です。2026年半ば、ドナルド・トランプ大統領は、特定の連邦機関に対してAIの導入を義務付ける大統領令を発令しました。その目的は「攻撃者による悪用やサイバー攻撃から、米国の独創的なアイデア、知的財産、極めて重要なシステムを保護すること」です。[1]

この大統領令は、現在のサイバーセキュリティのトレンドを反映したものです。SOCの責任者、ITリーダー、脅威インテリジェンスアナリストの間では、脅威によるリスクが現実化する前に、脅威キャンペーンや敵対者の行動、その他の兆候を検出できる、AIを活用したオープンソースインテリジェンス(OSINT)がますます注目されています。

ここでは、既存のサイバー脅威ハンティングプロセス、新たに登場したインテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティング、エージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームが政府機関と企業のセキュリティ最適化にどのように役立つか、について詳しく解説していきます。

既存のハンティングプロセス

大まかに言えば、現在の脅威ハンティングのプロセスは以下のように構成されています。

  • 仮説の構築 — アナリストが潜在的な脅威シナリオ(たとえば、「攻撃者が窃取した認証情報を使用してVPNにアクセスしている可能性がある」、「最近のソフトウェアアップデートがトロイの木馬の配信に利用された可能性がある」)を構築し、その証拠を検索するようシステムに指示します。
  • データ収集 — アナリストがSIEMシステム、エンドポイント管理システム、ネットワークトラフィック分析ツールなどから、脅威の証拠となるデータを収集します。
  • パターン分析 — アナリストがイベントの調査と関連付けを行い、潜在的なサイバー攻撃を特定します。
  • 脅威の検証と優先順位付け — すべての異常値が攻撃を意味するわけではありません。たとえば、従業員が勤務時間外にネットワークにアクセスしている場合、ダークウェブで売却するために機密データをダウンロードしようとしている可能性もあれば、単に締め切りに追われて仕事をしている可能性もあります。アナリストは、無害な異常値と本物の攻撃の兆候を区別し、潜在的な深刻度に基づいて脅威を優先順位付けしなければなりません。
  • 対応 — 差し迫った脅威の現実化を防ぐ、または現実化した脅威が引き起こす損害を軽減するために、必要な措置を講じる必要があります。

インテリジェンス主導のサイバーハンティングでサイバーセキュリティを強化する

既存の脅威ハンティングプロセスが抱える課題は、構築される仮説に内在しています。仮説の品質、および仮説を支える脅威インテリジェンスです。 

社内のセキュリティシステムから得られるインサイトだけでは、構築される仮説の基盤が、差し迫った脅威や既に発生した脅威(従業員がダークウェブでの売却目的で機密データをダウンロードしたとか、敵対国が政府ネットワークの脆弱性を探るためにpingを送信しているなど)に限定されてしまいます。 

しかし、長期的なリスクはどうでしょうか?たとえば、ナイジェリアで新しいサイバー攻撃手法が活発化していたり、インドの悪質なセキュリティ企業が、犯罪組織という「顧客」に向けてハッキング機能の販売を開始したりしていませんか?内部システムをどれほど高度に分析したとしても、ハンターがこうした外部の動向を察知することは不可能です。 

そこで登場するのが、インテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティングです。この最新のアプローチでは、世界各地で発生している事象やトレンドが、脅威ハンティングの仮説やその他のプロセスに組み込まれます。 

インテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティングは、既存のテクノロジーだけでは実装できません。オープンソースインテリジェンス(OSINT)によって潜在的なシグナルを明らかにするためには、調査プロセスを自動化し、膨大な公開情報(PAI)からインテリジェンスを拾い出せる、エージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームの導入が必須なのです。

OSINTでは、どのようなデータソースが対象になりますか?ソーシャルメディアプラットフォームや従来のメディアデータベースから、MITRE ATT&CK©フレームワークに至るまで、あらゆる情報源が対象です。さらに、サイバーセキュリティ社会基盤安全保障庁(CISA)が発行するマルウェア警告や、ダークウェブ上でささやかれる脅威の兆候(行動トレンド、悪質なIPや不審なドメインの出現、フィッシング詐欺の手口など)も含まれます。

エージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームは、反復する調査業務を自動化するだけでなく、内部データを超える外部インテリジェンスを提供します。こうして、アナリストは仮説に磨きをかけ、差し迫ったリスクと長期的な脅威の双方に対処できるようになります。加えて、インテリジェンス主導のサイバーハンティングにより、従業員を欺いて企業や組織の機密情報を窃取するフィッシングのトレンドやその他の詐欺行為を検出し、デジタル保護態勢を強化することもできます。

Babel Streetが選ばれる理由

Babel Streetのエージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームを導入すれば、従来のセキュリティツールでは到達できなかったインテリジェンスがSOCに提供され、リアクティブなサイバーハンティングプロセスがプロアクティブな脅威検出へと進化します。政府機関や企業は、調査プロセスを自動化し、世界各地で次々に発生するリスクを監視して、状況を継続的に認識できるようになります。結果として、サイバーセキュリティが大幅に改善されると同時に、脅威検出の新たな基準が確立されます。

Bable StreetのプラットフォームはAIが完全に組み込まれた(AIネイティブな)運用フレームワークで、組織のガバナンスに統制されたAIエージェントによって、意思決定にそのまま活用できる構造化されたサイバーインテリジェンスが実行され、統合され、配信されます。調査の意図から始まるすべての段階において、人間のコントロール権限が維持されます。既存のサイバーセキュリティツールの上にシームレスに統合されるため、システムを全面刷新する必要はありません。

Babel Streetは、グローバルなサイバーセキュリティリスクを可視化する点で、他の追随を許しません。当社のリスクインテリジェンスプラットフォームは、何千ものPAIソースから情報を検索して整理することで、リスクの兆候を明確化し、近接リスクをマッピングし、重要監視対象者の特定を行います。アナリストは、ソーシャルネットワークのマッピング機能と関連する可視化ツールを利用して、主要なインフルエンサーを特定し、彼らが世界規模でのサイバーセキュリティ脅威の拡散においてどのような役割を果たしているかを、他の人物、組織、イベントとのつながりとともに把握できます。リアルタイムのコンピューターネットワーク分析機能は、ネットワークノード間の極めて重大なつながりを特定する助けになります。常時稼働型のサイバーリスク監視機能は、ユーザーがアクティブに操作していない時間帯でも検索処理を実行し続け、更新情報を記録し、検索語句に新しい情報を自動的に追加していきます。

Babel Street独自のData Dominance™を基盤とするこのプラットフォームでは、権利処理済みかつ特定のミッションに合わせて厳選された多言語シグナルと、他社がアクセスも模倣もできない、データ価値を高める独自のパイプライン(通常は到達困難な地域のデータなど)から、インサイトが引き出されます。当社は、世界各地の14万3,000以上の情報源から、200以上の言語で発信されるデータを収集しています。その結果、組織はグローバルな情報源から発生する脅威の兆候を監視して、サイバー脅威ハンティングの仮説の精度を高めることができます。

FAQ(よくある質問)

サイバー脅威ハンティングにおいて、オープンソースインテリジェンスはどのような役割を果たしますか?

オープンソースインテリジェンス(OSINT)は、アナリストが、既知および最新のサイバー脅威や攻撃者の行動に関する外部インテリジェンスを取得する方法です。こうしたインサイトと、SIEMやエンドポイント保護システムが提供する異常検出機能を組み合わせると、有用な調査の手がかりが得られます。

具体的な例を挙げてみます。アナリストがSIEMを使用して、見慣れないIPアドレスに対するアウトバウンドトラフィックを検出したとします。OSINTによって、そのIPアドレスがランサムウェアグループに関連していることが判明します。これら2つの情報を組み合わせることで、アナリストは社内の誰かがランサムウェアをダウンロードしたと判断できます。組織はこれに対応して、侵入による影響を軽減するための対策を講じることができます。

外部のサイバー脅威やリスクに対する可視性を、どのように向上させることができますか?

外部インテリジェンスを継続的に収集し、既知および最新の脅威を監視し、これらの情報を内部のセキュリティ監視から得られた情報と結び付けるなら、外部の脅威やリスクに対する可視性は向上します。

外部データソースは、サイバー脅威ハンティングの成果をどのように向上させることができますか?

外部データによって、内部セキュリティシステムでは検出できない脅威が明らかになり、サイバー脅威ハンティングの効果性が高まります。こうしたインサイトは、調査の精度とスピードの向上に寄与し、組織のサイバーセキュリティ体制を強化する助けになります。

セキュリティチームは、最新のリスクを検出するためにどのようにサイバー脅威モニタリングを活用できますか?

セキュリティチームは、世界中のデータソースを継続的に監視し、攻撃の新たな兆候がないかを追跡することで、最新のリスクを検出できます。これらの兆候には、攻撃のトレンド、システムの脆弱性、新たに出現した攻撃者の行動などが含まれます。

アナリストは、サイバー脅威ハンティングの取り組みを導くために、脅威インテリジェンスをどのように活用できますか?

アナリストは脅威インテリジェンスを活用して、「何を探索すべきか」、「どこを探索すべきか」、「検出されたサイバー脅威に対してどの程度の緊急性を持って対処すべきか」を判断できます。

リスクインテリジェンスプラットフォームは、どのような種類の脅威の兆候(インジケーター)を特定できますか?

エージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームでPAIを検索すると、以下のようなインジケーターを顕在化できます。

  • 新型マルウェア株に関する早期警戒情報
  • 現在進行中のランサムウェアキャンペーン
  • 特定の業界を標的にしたサイバー攻撃のトレンド
  • サイバー攻撃者が使用する戦術や手口
  • 悪質な活動に関連するIPアドレスやドメイン
  • その他の脅威インジケーター
自動化とAIは、最新のサイバー脅威ハンティングでどのような役割を果たしますか?

AI機能の自動化によって、サイバー脅威ハンティングを大規模に実行できるようになります。エージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームは、脅威の兆候を明確化すると同時に、繰り返しの発生する分析タスクを自動化します。このプラットフォームで、データの自動的で迅速な収集と正規化、既知および最新の脅威の兆候の継続的なスキャン、パターンの検出と相関分析、アラートの優先順位付けが行われます。

その結果、アナリストは、人手による検出や介入を必要とするタイプの脅威に集中するための時間を確保することができます。

インテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティングの主なメリットは何ですか?

アナリストは、インテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティングによって、世界中のOSINTから収集されたインサイトを取得できるので、差し迫った脅威や既に発生した脅威だけでなく、長期的なリスクにも注意を払うことができます。このインテリジェンスは、組織をその種のリスクから保護するのに有効です。

さらに、インテリジェンス主導のサイバー脅威ハンティングから具体的な攻撃イベントや行動に関する情報が提供されるため、誤って「脅威」とタグ付けされる異常値の数を大幅に削減できます。これにより、無害な異常値ではなく、本物と確認された脅威に対してリソースを効果的に集中できます。

膨大な量の脅威データから、どのように関連性の高いシグナルを抽出できますか?

エージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームを活用すれば、リスクの潜在的な深刻度に基づいて関連情報をフィルタリングし、優先順位付けされたリスクカテゴリに分類するルールを作成できます。アナリストは、検出された異常値を、認知されているリスク(現在進行中の侵入キャンペーン、既知の悪質なIPアドレスなど)と比較対照することもできます。さらに、潜在的なリスクシグナルをまとめてもっと重大なアラートに関連付けることができます。たとえば、異常なログイン挙動と不審なデータ転送が組み合わさった場合は、どちらか一方のみが発生した場合よりも重大なリスクの兆候と言えます。

サイバー脅威ハンティングおよびモニタリングの未来を方向付けるトレンドには何がありますか?

サイバー脅威ハンティングは、インテリジェンス主導が主流となる領域の1つに成長しつつあります。この領域には、公開情報を継続的に監視し、それを本物の脅威インテリジェンスへと変換する適切なエージェント型リスクインテリジェンスプラットフォームが不可欠です。セキュリティ侵害を示すデバイスやネットワークでの兆候は引き続き重要ですが、今後は犯罪行為やそのトレンドを正しく把握することが極めて重要になるでしょう。組織をより効果的に保護するため、サイバーセキュリティの担当者には、多くの機能の中でもとりわけ自動化、脅威予測、および犯罪のトレンドや行動の検出機能の活用がますます求められることになります。

End Notes

[1] The White House, “Fact Sheet: President Donald J. Trump Promotes Advanced Artificial Intelligence Innovation and Security,” June 2, 2026 https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/06/fact-sheet-president-donald-j-trump-promotes-advanced-artificial-intelligence-innovation-and-security/